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日本の食文化 漬物 伝統発酵食「三五八(さごはち)漬け」

 

東京都新宿区にある日本文化講座(七海文化教育ラボ)を展開している株式会社七海インターナショナルです。

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今回の話題は、日本の食文化 漬物 伝統発酵食「三五八(さごはち)漬け」についてです。

 

 

 

●日本の伝統発酵食「三五八(さごはち)漬け」の魅力

 

日本各地にはさまざまな漬物文化がありますが、その中でも福島や山形を中心に親しまれてきたのが「三五八(さごはち)漬け」です。名前の響きもユニークなこの漬物は、素朴ながら奥深い味わいを持ち、健康食としても注目されています。今回はその歴史や作り方などについてご紹介します。

 

 

三五八漬けの素 タッパーなどに水と共にいれてかき混ぜて野菜を漬けます。

 

●漬物 三五八(さごはち)の歴史

「三五八漬け」は、江戸時代から東北地方を中心に作られてきた発酵漬物です。特に福島県会津地方や山形県米沢地方で発展し、家庭の知恵として受け継がれてきました。

保存性を高めつつ野菜を美味しく食べる工夫として生まれ、塩と糀、米の力を借りて発酵の恵みを取り入れた伝統食といえます。

 

 

●三五八(さごはち)は何からできているか?配分の由来

「三五八」という名前は、その漬け床に使われる材料の割合からきています。

塩:3、米糀:5、蒸した米:8

この配合が黄金比とされ、旨味と塩加減のバランスがちょうど良いといわれています。塩気を保ちつつ、米糀の発酵が野菜の甘みを引き出す仕組みです。

 

 

●三五八漬けが食べられてきた地域

主に福島県の会津地方や山形県置賜地方(米沢など)を中心に親しまれてきました。

東北の寒冷地では冬の保存食として特に重宝され、家庭ごとに味の違いがありました。現在は全国的にも知られるようになり、スーパーで三五八漬けの素を見かけることも増えています。

 

福島県・会津地方の宝来屋本店(郡山市)が「三五八漬け」を商業的に広めた中心的存在で「三五八漬けの素」を商品化したことが文献に記されています。

 

山形県では伝統的な製法が普及し、家庭料理として根付き一般的に作られている郷土漬物として紹介されています。

 

 

●三五八漬けにおすすめの食材

三五八漬けの楽しみは、季節ごとの野菜や魚を手軽に美味しくできること。代表的な食材は以下の通りです。

きゅうり:歯ざわりがよく、夏の定番。

大根:甘みが引き立ち、冬にぴったり。

かぶ:ほんのりとした辛味と甘さが麹とよく合います。

なす:鮮やかな色が食卓を彩ります。

魚(鮭や鯵など)、肉:野菜だけでなく魚や肉を漬けても旨味が増し、焼いても美味しい。※肉や魚を漬ける場合、三五八の素は何度も使わず1回限りで捨てること。

冷蔵庫にある身近な食材を漬けるだけで、日々の食卓に発酵の恵みを加えることができます。

 

 

●三五八漬けの健康効果

発酵食である三五八漬けには、体に嬉しい効果がたくさんあります。

腸内環境を整える:麹菌や乳酸菌が腸内細菌のバランスを助けます。

 

ビタミン・ミネラルの補給:野菜そのものの栄養に加え、発酵の過程で消化吸収が良くなります。

<減塩効果>単なる塩漬けより塩分が少なくても旨味が強く感じられるため、健康的。

<疲労回復>麹に含まれる酵素やアミノ酸が体の働きをサポート。

 

毎日の食事に少し添えるだけで、味わいも健康も豊かにしてくれるのが三五八漬けの魅力です。

 

 

「三五八漬け」は、塩・糀・米の知恵から生まれた日本の伝統発酵食です。家庭ごとに受け継がれ、野菜や魚()を美味しく保存しながら、健康効果ももたらしてくれます。

シンプルだからこそ、旬の食材を選んで漬ければ飽きが来ない一品です。日々の食卓に取り入れ、日本の昔から続く伝統料理、日本の食文化を味わってみてはいかがでしょうか。

 

 

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